Posts for Tag: 受動喫煙

職場煙害

神奈川新聞社 社説

http://news.kanaloco.jp/editorial/article/1010310001/

 

”受動喫煙防止策の柱だ

受動喫煙が引き起こす肺がんや心臓病で、わが国では毎年約6800人の大人が亡くなっている―。厚生労働省の研究班が驚くべき推計値をまとめた。

交通事故による年間の死者数4914人を大きく上回っており、しかも半数以上は職場での受動喫煙が原因とみられる。職場の煙害対策の重要性と緊急性があらためて浮かび上がった。”

”中小企業や小規模店への配慮は求められるにしても、受動喫煙防止自体の流れは止められない。その際、最も欠かせない視点は子どもや女性をどう煙害から守るかである。”

喫煙は動脈硬化にも悪いです。日本動脈硬化学会禁煙宣言 #kinen

日本動脈硬化学会  2010 年 7 月 15 日

http://jas.umin.ac.jp/pdf/N&S_17-4_p.09.pdf

 

喫煙は疾病発症の原因のなかで防ぐことが出来る最大のものである。動脈硬化を基盤とし て発症する冠動脈疾患、脳血管障害、大動脈瘤、末梢血管疾患などの心血管病では喫煙が重 要な独立した危険因子であり、禁煙はこれらの疾病の発症と再発を抑制し、予後を改善する という十分な科学的根拠が示されている。また喫煙は、悪性腫瘍をはじめとする多岐にわた る疾病の危険因子である。喫煙は喫煙者本人(能動喫煙)のみならず、たばこの煙を吸うこ とで非喫煙者(受動喫煙)の健康に悪影響を及ぼし、動脈硬化性心血管病を含めて種々の疾 病を発症させる事が多く報告されている。実際、建物内とそれに準じる空間を禁煙とする受 動喫煙防止条例(スモーキング・バン)の施行によって急性冠イベントが減少するとの報告 が最近欧米諸国から多くなされている。我が国は受動喫煙防止に対してもっと積極的な取り 組みを推進すべきである。まず、病院・医院や学校の完全禁煙を実現し、さらに職場やサー ビス産業など多数の者が集まる施設に拡大させ、欧米並みの受動喫煙を防止する法律の成立 をめざす必要がある。

 


日本動脈硬化学会は以下の取り組みを通じて禁煙活動を推進する。


1.本学会は、喫煙の動脈硬化性心血管病、糖・脂質代謝異常、高血圧、メタボリックシンド ロームなどの生活習慣病への影響についてのさらなる科学的解明を推進する。


2.本学会の会員すべてが非喫煙者であることを目指す。

 

3.本学会は、すべての保健医療施設での全面禁煙を目指す。

 

4.本学会は、保健医療従事者に広く禁煙を働きかける。

 

5.本学会は、学術集会での講演会や市民講演会などを通じて禁煙推進の啓発活動を行う。

 

6.本学会は、国民すべてに喫煙の害を周知させ、喫煙者には禁煙指導と禁煙治療を受けるこ

とを推奨する。

 

7.本学会は、受動喫煙防止のために教育研修施設、公共施設、公共交通機関、職場、飲食店

などでの完全禁煙を推進するための啓発活動を積極的に行う。

 

8.本学会は、他の学会、禁煙推進団体と連携し、禁煙推進の種々の活動に積極的に参加する。

 

9.本学会は、たばこの増税やたばこ販売と広告の規制強化を関係省庁や地方行政機関に働き

かける。

受動喫煙による死亡数の推計について(解説)

独立行政法人国立がん研究センター・「喫煙と健康」WHO 指定研究協力センター

http://www.ncc.go.jp/jp/information/pdf/20101021_tobacco.pdf

 

”合計すると、男性 2,221人(うち職場1,814人)、女性 4,582人(うち職場1,811人)で、6,803人 (うち職場 3,625 人は全体の 53%)が、1 年間に受動喫煙が原因で死亡していることになる。 つまり、受動喫煙をなくすことによって、1年で約 6,800 人の人命を救うことができると考えられる。”

 

今回の推計の解釈においては、以下の点に注意する必要がある。


1対象疾患が肺がんと虚血性心疾患のみである点:


2. 2005 年時点での受動喫煙への曝露割合を用いている点:

 

 

3複数の研究成果を統合した相対リスクを用いている点


 

 1,2,3 とも過小評価している可能性があり、実際はもっと増える可能性があるようです。(禁煙センセイ)

 

 

 

<参考>

受動喫煙で6800人死亡 女性に大被害、半数は職場

http://smokefree.posterous.com/29123239

 

受動喫煙

http://smokefree.posterous.com/tag/受動喫煙

受動喫煙と家庭血圧上昇の間に正相関が認められる――大迫研究から

日経メディカルオンライン

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsh2010/201010/517095.html   会員登録要

 

”喫煙は多くの疾患のリスク因子であるが、最近では受動喫煙もがんや虚血性心疾患などのリスクを高めることが分かってきた。しかし、タバコ煙への曝露が血圧を短期的に上昇させるという報告はあるが、慢性的な受動喫煙が血圧に及ぼす影響はほとんど報告されていない。そこで東北大学の関真美氏、井上隆輔氏(写真)らは大迫研究のデータを基に、受動喫煙が家庭血圧に及ぼす影響を検討し、10月15日から福岡市で開催された第33回日本高血圧学会でその結果を報告した。”

 

”今回の検討から、一般地域住民において、受動喫煙と家庭収縮期血圧との間に正の相関が認められることと、場所や頻度を問わず受動喫煙は家庭収縮期血圧を上昇させることが明らかとなった。受動喫煙による血圧の上昇は、他の受動喫煙による有害な作用とともに、相乗的に脳心血管疾患の発症に寄与する可能性が考えられる。そのため、井上氏は、「受動喫煙に伴う血圧上昇による脳心血管疾患の発症を抑制するためにも、早急な受動喫煙対策が必要だ」と強調した。”

あなたの処方せん:/11 新・禁煙事情/2 職場での対策、求める声強く

毎日jp

あなたの処方箋

http://mainichi.jp/life/health/news/20101019ddm013100015000c.html

 

"他人が吐いたたばこの煙や、火の付いたたばこの先端から出る煙(副流煙)を吸う「受動喫煙」が原因の健康被害が問題になっている。たばこによる病気は煙が原因のため、本人のものでも他人のものでも本質的には変わらないからだ。特に副流煙は、タールやニコチン、一酸化炭素など有害物質を、直接吸い込む主流煙に比べて数倍から数十倍以上も多く含む。"

"受動喫煙は、肺がんや冠動脈疾患の危険性を確実に増やす。国際がん研究機関(IARC)もたばことたばこの煙は「人に対して発がん性がある」としている。"