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日本癌学会シンポジウム たばことがん

日本癌学会

http://www.jca.gr.jp/researcher/symposium/2012/tobacco_and_cancer.html#

 

 

発がんメカニズム、予防と臨床、そして政策まで

日時:
2012年12月10日(月) 午前10時~午後5時
会場:
国際研究交流会館 国立がん研究センター内(東京都中央区)
参加費:
入場無料
事前参加登録:
不要
世話人:
  • 望月 友美子(国立がん研究センターがん対策情報センターたばこ政策研究部長、
    「喫煙と健康」WHO指定研究協力センター長)
  • 浜島 信之(名古屋大学大学院医学系研究科予防医学教授)
  • 中村 正和(大阪がん循環器病予防センター予防推進部長)
主催:
日本癌学会
後援:
日本疫学会、17学会禁煙推進学術ネットワーク、UICC日本委員会
プログラム
  • 10:00~10:10 主催者の挨拶と趣旨説明

    望月友美子

  • 10:10~10:40 喫煙の発がん機序

    今井田克己 司会:中釜 斉

  • 10:40~11:10 喫煙の影響を受けやすい遺伝的体質

    浜島信之 司会:若井建志

  • 11:10~11:40 喫煙によるがん発送の寄与

    片野田耕太 司会:井上真奈美

  • 11:40~12:10 喫煙者による有効な検診

    祖父江友孝 司会:斉藤 博

  • 12:10~13:00 昼食
  • 13:00~13:30 わが国における禁煙治療の現状と課題

    中村正和 司会:大島 明

  • 13:30~14:00 がん患者の喫煙影響と禁煙治療

    田中英夫 司会:津金昌一郎

  • 14:00~14:30 たばこ対策のためのたばこ煙の有害成分評価

    稲葉洋平 司会:欅田尚樹

  • 14:30~15:00 地域社会における受動喫煙曝露の状況

    大和 浩 司会:尾崎米厚

  • 15:00~15:15 休憩
  • 15:15~15:45 わが国におけるたばこ対策の現状と課題

    望月友美子 司会:浜島信之

  • 15:45~16:30 世界におけるたばこ対策の潮流

    M. Eriksen 司会:望月友美子

  • 16:30~16:55 たばこ対策に関する総合討論

    司会:田島和雄、中村正和

  • 16:55~17:00 閉会挨拶

    浜島信之

たばこ規制の現状と今後の課題――FCTCの批准国として実効性のある規制・対策をどう進めるか?

 週刊医学界新聞 

 第69回日本公衆衛生学会開催

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02906_06

 

尾崎米厚氏(鳥取大):わが国の喫煙者は減少傾向にあるが,受動喫煙の曝露率は国際的にみても高いという。その背景には禁煙指導の不十分さがあるとし,喫煙の有害性を発信していくことを呼びかけた。

望月友美子氏(国立がん研究センター):喫煙者減少をめざした価格引き上げ案を提示。たばこ販売本数が年15%ペースで落ち込むことになっても,税収,企業収益共に上昇あるいは維持が可能だとして,実現可能な価格引き上げモデルを示した。

大和浩氏(産業医大):「タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」批准後のわが国の受動喫煙対策を総括。2010年2月に公共的な場所での完全禁煙化が推奨され,5月には工場・事務室などでの禁煙が追加された。喫煙席や喫煙ルームの設置は分煙策として不十分だと主張。飲食店,ホテルなども含めた例外のない禁煙化を求めた。

座長=大阪府立健康科学センター・中村正和:現在初診より3か月間(5回の受診)のみに限定されている保険適用の要件緩和を求めた。また,効果的な禁煙勧奨策として,OTC,治療機関などに関する無料電話案内(Quitline)や健診時に禁煙を奨励する「メタバコ健診」を紹介。さらに,医療者の禁煙勧奨スキルの必要性を提唱し,J-STOP(Japan Smoking cessation Training Outreach Project)の活動を示した。

福田敬氏(東大):医療経済学の立場から,喫煙による経済的損失を分析。まず,2005年の推計値をもとに,(1)喫煙関連疾病の治療費を1兆7681億円,(2)消火活動や清掃など施設・環境面の管理コストを1918億円,(3)喫煙関連疾患による労働力損失を2兆3664億円と算出した。さらに,喫煙が原因で生じる疾患・障害に対する介護や喫煙目的の労働中断でも,それぞれ4760億円,1兆5604億円の損害が生じるという。